派遣社員の社会保険・労働保険~加入条件や待機期間中の適用は?

みなみ
派遣社員も社会保険料は支払わなければいけないのでしょうか?また仕事がない待機期間はどういった扱いになるのでしょうか。
酒井先生
保険料は加入条件を満たしている場合、登録している派遣会社が加入させる義務を伴います。逆に加入条件を満たしていない場合は加入する必要はありません。待機期間中は派遣社員が「自分で」加入手続を取ることとなります。

派遣社員の各種保険の加入条件

shaho

保険には社会保険(健康保険・厚生年金)と労働保険(雇用保険・労災保険)があります。この加入条件を満たすとき、派遣会社は加入手続についてその責任を負い、その被保険者資格の有無を派遣先に通知することになっています。

社会保険(健康保険・厚生年金)

この2つに関しては加入条件が同じです。条件としては以下の2つを同時に満たす必要があります。

  1. 雇用期間が2ヶ月を超えること
    フルタイムで働く可能性の高い派遣社員は契約期間が2ヶ月を超えている場合は加入する可能性が高いです。
  2. 派遣先の正社員の4分の3以上の労働時間・労働日数
    1日あるいは1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数が共に正社員の4分の3以上であることが必要です。一般的には週4日以上、週30時間以上働いているのであれば該当します。

派遣社員の保険料は派遣会社が半分負担しています。そういった場合、利益が少なくなるため保険加入には消極的な派遣会社が多いです。派遣社員としても支払うことに嫌がる人もいますが、加入条件を満たしていると、共に支払うことが義務です。

初めて派遣で働く場合は初回2ヶ月で未加入の場合も
多くの派遣会社は初回から保険に加入することを勧めてきます。もちろんそれは派遣社員のためを思って言っていることですが、もしあなたが、その職場が合わず2~3日でやめることになっても一定の料金の保険料が給与から引かれてしまいます。場合によっては給料が赤字になるときもあります。

雇用保険

雇用保険制度は、労働者が失業した場合などに必要な給付を行い、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに再就職の援助を行うことなどを目的とした雇用に関する総合的な機能をもった制度です(厚生労働省)。派遣社員の雇用保険の加入条件としては以下のいずれにも該当する必要があります。

  1. 期間の定めのない雇用期間あるいは雇用期間が31日以上あること
  2. 1週間に20時間以上の労働時間がある場合
  3. 65歳未満であること

雇用保険は、反復継続的に派遣就業する場合はまず間違いなく加入することとなります。2ヶ月の短期の派遣でも加入条件を満たしていれば加入となります。しかし、掛け持ちで仕事をしており、その合計が雇用保険の条件を満たしている場合は加入することができません。必要なことは1つの勤務先で条件を満たしていることです。

雇用保険の加入は一箇所だけ
もし、あなたがダブルワークを希望する場合でどちらの勤務先でもこの加入条件を満たしているのであれば、給与の高い方で雇用保険を加入するようにしましょう。失業給付を受ける場合は雇用保険に加入している基準額から算出されます。

労災保険

労働者が業務上の事由又は通勤によって負傷したり、病気に見舞われたり、あるいは不幸にも死亡された場合に被災労働者や遺族を保護するため必要な保険給付を行うものを労災保険といいます(厚生労働省)。

労災保険については、派遣会社としては人を雇用する分、条件に関係なく当然に加入されます。また、労災保険の料金については派遣会社が全額負担しています。もし、あなたが事故で入院する可能性があった場合は労災保険で治療費の全額及びその間の賃金を保証するものとなります。一定期間の就業条件や、所定の労働時間条件なども問われません。もちろん日雇い・単発の就業であっても適用されます。

待機期間中の社会保険の扱い

派遣期間が終了したり、妊娠・出産を機に一定期間仕事の現場から離れる際の保険の扱いについて解説します。

待機期間中の社会保険は原則として派遣社員が「自分で」国民年金保険に加入し、国民年金の被保険者となります。しかし次の条件を全て満たす場合は、派遣会社で加入していた保険を継続適用することができます。

  1. 待機期間が1ヶ月を超えない
  2. 復職後も同じ派遣元で働く

しかし仮にも予定であり、1ヶ月以上先のことがはっきりしない人の方が多いと思います。そんなときは、その事実が発覚した時点あるいは、1ヶ月を経過した時点のどちらか早い日をもって被保険者資格を失います。この扱いは実際に手続きをするときにならないと実感が湧きませんので、前もって派遣会社の営業担当と打ち合わせをしておきましょう。

仮に自分で手続をすることとなっても、市区役所の窓口に行って自分の経歴・立ち位置を話せば問題なく処理してくれます。流れだけを理解しておけば、あなたは市区役所の窓口に行くだけなので難しいことはありません。

派遣社員として各種保険に関する知識を付けておきましょう

派遣社員の中には社会保険が引かれることを嫌がる方が多いように感じます。もちろん、働いた分の給料が引かれることは確かです。しかし、保険証がないといざ怪我をしたとき、病気になったとき、困ることの方が多いのです。これはある派遣社員の体験談ですが、健康保険料を拒んで保険証を持っていないまま病院にかけこみ、3倍もする治療費に驚いてしまったとのことです。

確かに保険は「たら・れば」の世界なので何も起こらなかった場合損した気持ちになりますが、「保険証がある」ということが心のゆとりにつながり、仕事のパフォーマンスを上げてくれていることを忘れてはいけません。保険証がないと、「怪我をしないように」「病気に絶対にかかってはいけない」と、身の回りの全ての出来事が窮屈に感じます。

また健康保険については、人材派遣健康組合「はけんけんぽ」という派遣社員のための健康保険組合もありますので担当の営業マンに確認してみましょう。

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2017.05.13

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