【契約社員vs派遣社員】5年ルールは大きな弊害!長期的に見た場合のメリットとデメリット

れいか
酒井先生!私、派遣じゃなくて契約社員で働こうと考えています。企業に直接雇用される方が安定して良いと思うんですけど、どう思いますか?
酒井先生
契約社員にも派遣社員にもメリット・デメリットがあります。世間的な社会的地位も派遣より高いかもしれません。従ってひとつの案としては大切です。ただ「契約社員だから安定」ということはありません。契約期間が派遣と同じように用意されていますが、切られた場合の次の担保が無いという点は、派遣と違って大きな不安材料になります。

契約社員だからといって安心はできない

派遣社員と契約社員の違いは会社に直接雇用されているか否か、契約期間の長さや給与形態についてだけです。しかし、契約社員として働いている方は決して「安定している」と思っていません。それは契約が切られる可能性があるからです。

次の表は契約社員と派遣社員の簡単な違いを表したものです。全てに当てはまるわけではありませんが、イメージとして掴んでおいて下さい。

  契約社員 派遣社員
賃金 月給 時給
雇用主 就業先 派遣会社
期間の定め あり あり
契約期間 長い 短い
賞与 出るor出ない 出ない
サービス残業 有り 無し

これだけでは契約社員も派遣社員も「安定」という点で評価をすることができませんが、派遣社員の場合、その派遣先で契約を切られたしても、派遣会社が次のお仕事を勝手に見つけてきてくれるので「仕事に困る」ということはありません。しかし契約社員の場合、契約を切られたら正社員が職を失うのと同じ意味を持つため、自分で次の仕事を見つけなければいけません。

賞与についても、表には書きませんでしたが実は派遣社員でももらえることがあります。優良な派遣スタッフで、派遣先の好意があればマージンを抜かれず100%手元に来ます。また「無期雇用派遣社員」になれば、派遣会社から賞与が出ます。

契約社員が派遣社員より安定していると思われている理由は?

keiyaku

最大の理由は契約期間です。3ヶ月毎に契約されることの多い派遣社員より6ヶ月や1年単位で契約を結ぶことの多い契約社員は派遣より安定している印象を持たれます。会社によって異なりますが、月収で給与を振り込まれることが多いため、会社の連休などがあっても固定の給与がしっかり振り込まれます。時給で計算されている派遣社員であれば出勤日数が少ないとその分給与も減るため、給料を計算することができません。

就業開始から5年経つと無期労働契約になる

労働基準法(無期労働契約への転換)によると、有期雇用契約を繰り返し通算5年を超える場合は労働者の申込により、期間の定めのない労働契約に転換できます。正社員と同じ労働環境になることを意味しています。

労働基準法としても「契約社員」は社会的に弱い立場であると認知しているため、継続的に契約社員という立場で雇用することを企業に禁止しているのです。

しかしこの法律のせいで契約社員の安定が削がれている
この法律は一見、契約社員を守る良い法律に見えますが、企業側からすれば、その契約期間であればいつでもその契約社員を切っても良いということになります。社長や会社の意向次第でいつでも捨て駒になる社員として認識されます。「5年」という縛りのせいで、企業にいいように扱われてしまっているのです。

2018年問題の概要~派遣社員は3年で直接雇用される!?

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リクルートの営業職の約5割は契約社員

人材業界のトップに君臨するリクルートでは営業職の約5割が契約社員です。3年間のキャリアを積んだ人に転職させて新たなスタートさせる支援体制があります。この支援体制では3年後に卒業金として100万円の支援金が貰える何とも独特な制度です。もちろん、その後の正社員登用も考えて年に1度の正社員登用試験を受けることができます。

リクルートでは3年間通して成長できるカリキュラムが組まれ、キャリアップとして自ら進んで契約社員になる人もいます。こういった会社のように、契約社員であっても安定した雇用に対しての体制とその後のフォローができているのであれば契約社員として働くことに安心を抱けるかもしれません。

契約社員が契約を切られるタイミング

直接雇用として、厳しい選考を通ってきた契約社員であっても切られるときはあっさり切られます。どういったときに切られるか?どういったときに企業が「切りたい」と思うか、紹介します。

契約社員が仕事のレベルに追いついていない

仕事の評価の基準は第一に業績・実績です。もちろん、仕事中の私語が多い、遅刻が多いといった勤務態度についても評価の対象ですが、上司や社長があなたのレベルが会社に見合っていないと感じられてしまったら、息を吸うようにスパっと切られます。

会社の業績悪化

会社の業績が悪化したとき、まず財務的に見直す固定費は「人件費」です。人件費を削る方法は、給料を下げる・賞与をカットする・人材をカットする・採用を行わない、など方法はいくつかありますが、真っ先に矢面に立つのが「契約社員」です。企業は契約社員を「人材」と把握しておらず、「使い勝手の良いリース備品」としか思っていないので、真っ先に処分対象として目が向けられます。

契約期間を待たずに切る=「不当解雇」にならないよう、契約期間までの給与を支払うことを条件に契約を切ります。リース備品で例えるなら、違約金の支払いをもってリース契約を強制的に終了させるイメージです。

不祥事を起こす

法律に触れるようなことがあれば、「自己都合での退職」として扱われます。他にも会社の規律を乱すような行為は「正当な解雇」として扱われます。

上司に嫌われる

契約社員のその後を握っているのは、あなたの上司の評価です。数字を上げていても上司から嫌われるような態度をとっていれば切られます。理不尽のように思いますが、実は契約社員が契約を切られる事例としては一番多いのでは?と思うほどよくあるケースです。

結局契約社員だろうと正社員だろうと、仕事をするのは「人」と「人」なので、特に契約社員は誰かに嫌われた瞬間「終わり」だと思った方がいいでしょう。嫌なことがあって、あなたが正当だとしても噛み付いたり歯向かったりしてはいけません。

契約社員であっても気持ちは不安定

契約形態が有期雇用である以上、気持ちの安定が訪れることはありません。

契約社員は派遣社員のように、派遣会社の営業マンが次から次へとあなたのために仕事を探してくれるわけではないので、契約を切られた瞬間社会的地位はホームレスやニートと同等になります。就業中であっても、常に「契約を切られた後のこと」を考えながら仕事をこなしていかなければいけません。その恐怖心は派遣社員以上のものです。

契約社員だから「安心」「安定」と思ってはいけません。恐怖心の少ない(無い)派遣社員の方が良いパフォーマンスをして「無期雇用契約」を勝ち取っている傾向が強く、時給も2000~3000円、「サービス残業無し」という高待遇を望むことができます。

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