


派遣社員は契約外の業務をする必要なし!

派遣社員が派遣社員の教育をする。企業の目線で見ると人材コストが抑えられ、正社員は本業に集中できるため非常に効率が良いかもしれません。しかし、「人材の教育」という責任を大きく伴う業務を、派遣社員に背負わせるような契約はしてはいけません。また「教育」とは当然に契約外業務となりますから、派遣先が派遣法に違反することになります。
しかし、派遣社員であるあなたの方から派遣先の上司に向かって「これは派遣法違反です!」「私のすべき仕事ではありません!」とはっきり言うことは現実的に難しいでしょう。
まずは話が通りそうな派遣先の社員に相談し、それができそうになければ派遣会社の担当営業マンに話をしてみましょう。面と向かって話すのは角が立ちますが、派遣会社や第三者を介すことで、意外と簡単に収束することがあります。仮にこれが理由で契約を終了させるような派遣先である場合、就業し続ける方があなたの身に危険が及びます。
それは派遣会社も重々理解していますし、そうした実態になれば必ず派遣社員は離れていってしまうので必ず力になってくれるはずです。
派遣先が派遣社員の扱いに慣れていない場合もある
派遣社員の採用を始めたばかりの派遣先の場合、悪意なくあなたにたまたまお願いしてしまっただけかもしれません。「派遣社員同士で教えあった方が気を使わなくて済むだろう」と、派遣先が誤解しているケースもあるのです。
相手に悪意がないことが分かる場合は、「契約書に記載されていない業務は、派遣法違反なので一度派遣会社に連絡するように言われたのですが…」と、こっそり耳打ちすると、相手もハッと気付いてくれるかもしれません。
そこで高圧的な態度を取ったり、派遣社員を下に見るような発言を受けた場合はすぐに契約を打ち切ってもあなたの派遣歴に傷を負わせることはありません。派遣会社も理解してくれます。
また、中小企業で社員が少ない派遣先なども、悪意なくあなたに契約外の仕事を任せることがあるかもしれません。
もちろんあってはならないのですが、どうしてもあなたにお願いしなければならない事態というのも会社ですから訪れる可能性があります。それが限定的なものなのか、会社が利益優先で慢性的になっているのか見渡すというのも重要です。