リファラル採用とは?企業と求職者のメリット・デメリット

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みなみ
先輩からいきなり連絡が来て「うちの会社の選考受けてみない?」と言われました。急でびっくりしましたし、何より話がうますぎて怪しいです…。
酒井先生
それはリファラル採用ですね。その会社の社員が自らの人脈を使って人事に推薦する採用方法です。何回も繰り返し行う面接とは違い、友人や古くから付き合いのある人だからこそ分かる、本質的な部分を見て判断することができます。ですからみなみさんも人柄や内面を評価され推薦されたのではないでしょうか。

リファラル採用とは

リファラル採用は社員の個人的な繋がりを利用した採用方法で、会社にマッチした人材が見つけやすいことや定着率が高いことが利点に挙げられます。

また個人的な繋がりということもあり、求人広告を利用しなくても採用活動ができるため企業にとっても採用コストの削減となります。またリファラル採用を活性化させるアプリなども開発されています。

どんな企業がリファラル採用を実践しているの?

リファラル採用は、求人広告に充てる資金が苦しい中小企業や、即戦力を重視する(教育に時間をかけることができない)ベンチャー企業を中心に行われています。成長を遂げるうえで、優秀な人材確保は非常に重要です。しかし大手企業ほど莫大な資金、大量な人材を必要としているわけではないので、転職エージェントや求人広告を大々的に行うとかえって非効率となってしまいます。

能力がありお金をかけず効率よく採用していく目的において、リファラル採用はマッチしています。

また営業系やエンジニア系の職種にも多く用いられています。どちらの仕事も離職率が高く、合う・合わないがはっきりしています。事務のような離職率の低い仕事に対してリファラル採用は不向きです。

縁故(コネ)採用との違い

縁故採用は紹介者や推薦者の親族や兄弟など血縁関係のある方を中心にした採用方法を言います。これに比べてリファラル採用は血縁関係のない、友人や古くから付き合いのある知り合い、会社繋がりのよしみを紹介・推薦します。

みなみ
縁故採用もリファラル採用も、周りから見たら同じような気がします。
酒井先生
個人的な繋がり、推薦や紹介ということもあって、縁故採用に近い意味にはなります。しかしリファラル採用ができるのは、社内でも結果を出している優秀な社員に会社がお願いして実施しています。

リファラル採用のメリット・デメリット

ベンチャー企業から注目されているリファラル採用は、企業によっては採用の約8~9割を占めている場合もあります。ではそのメリット・デメリットに関して企業と求職者の目線から解説していきます。

企業のメリット

仕事とのマッチング率が高い

すでに働いている社員からの紹介・推薦ということもあり、候補者はその会社の良い面・悪い面の両方を生の声で把握することができます。そのため就業後のギャップを感じる方が少なく、離職率を抑えることができます。

「こんな仕事だとは知らなかった」という理由の離職を回避することができます。

採用コストの削減

求人を掲載する広告費は莫大です。例えばマイナビやリクナビ、dodaなど大手のネット求人広告を1ヶ月間利用すると、50~100万円近くかかります。しかし社内の人間による紹介・推薦となると、広告費はゼロです。

採用範囲の拡大

求人広告からの応募では会社に興味を持った方のみの採用になります。もちろん狙いはそこにありますが、興味を持った方全てがその会社に合っているかは選考してみないと分かりません。

一方リファラル採用では、社員自ら候補者に会社説明するので転職を考えていない今就業中の方にもアプローチできます。そのため求人広告では集まらない方にも募集をかけることができます。

企業のデメリット

人材確保まで時間がかかる

リファラル採用だけに特化して行うと、採用に関して全て社員の行動量に任せっきりになり、予算や年度予測を立てづらくなります。社員が候補者とアポイントを取ったり、会社説明の時間を取るまで時間がかかります。またそのアポイントによって会社に応募してくれるかの確実性にも欠けてしまいます。

求人広告によって集まった方とは違い、場合によっては会社に興味を持っていない方にもアプローチするため、予算も大きく変動することとなります。

推薦者・紹介者との信頼関係に関わる

候補者が不採用となったり、仮に入社後すぐ辞めてしまうことになると紹介・推薦した方と会社の信頼関係にも影響します。リファラル採用を導入している企業の中には、採用時にボーナスを支給しているところもあります。

質は高くても仕事への熱意がない

質の高い人材を見つけられる一方、「紹介されたから」「推薦されたから」といった受け身体質で向上心がない人材も多く集まります。企業も推薦者ということもあって、多少ひいき目に見て採用をします。採用基準に満たしていなくても採用することもあります。

求職者のメリット

仕事内容や労働環境について本音が聞ける

実際に働いている社員から給与・残業・職場の雰囲気などのリアルな部分を聞き出すことができます。就業後のギャップを少なくすることで、離職率を抑えることができます。

選考を優先してもらえる

社員の紹介ということもあり、求人媒体から応募してくる方に比べて選考が優先されます。企業によっては書類選考を飛ばし、直で最終の役員面接まで行うこともあります。

紹介先をすべり止めとして考えておける

転職を最初から考えていた方にとっては、リファラル採用による紹介先があるだけで心の余裕が生まれます。

求職者のデメリット

周りからの期待とプレッシャーが大きい

推薦・紹介されて入社するため、その方への期待は通常の選考通りに応募・採用される方以上に高まります。入る前からハードルが上がっている状態になるため、入社後は常に結果を求められます。中でも紹介者が優秀な方ほど、その方と比べられてしまいます。

簡単に辞めにくい

紹介されて入社しているため、自分が辞めてしまうと紹介者にも影響が及びます。定着率、マッチング率も高いのですが、その裏付けは「簡単に辞めづらい」ことが一番の要因のようです。

紹介者・推薦者との関係に関わる

不採用・退職となったときだけでなく、入社した後も紹介者・推薦者と今まで通りの関係を維持するのは困難になります。プライベートでは友人関係であっても、後から入社したあなたが後輩、紹介者が先輩です。また仕事を間に挟むことで今までのような他愛のない話はできなくなり、段々と「友人」という感覚は薄れていくことでしょう。

仕事紹介は素人よりプロに任せる

リファラル採用の欠点は採用活動を社員である素人に任せていることです。ひいき目で見る点があり、会社の基準に満たない方も入社してしまう可能性が出てきます。それは求職者側も同様に、中には友達からの紹介だからという理由で辞めずに頑張っている方もいます。

確かにベンチャー企業などスピード感を重視する会社は、即効性・単発的なメリットは大きい採用方法ですが、長期的な目線で見るとほころびを感じる採用方法だとも言えます。

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