


契約社員の給与形態、規定に決まりはない?
実は派遣社員でも同様ですが、法律では賃金規定に決まりはなく、月給・時給・日給・日給月給のどれかに当てはまります。
それぞれの意味をしっかりと理解した上でどれが良いかを考えていきましょう。
給与形態の種類とメリット・デメリット
月給制のメリット・デメリット
正社員や契約社員の給与は月給制が大半を占めていると思われていますが、実際は月給制を取り入れている会社はほとんどありません。厳密な月給制のルールでは、労働者の「遅刻・欠勤・早退」といった、いかなる場合でも減額のない固定の月給を支払うことを意味します。「ノーワーク・ノーペイの原則」とは異なり、どんな場合であっても減額されることのない制度なので企業かかるリスクが多く導入している会社はほとんどありません。
- メリット
いかなる労働日数や労働時間でも固定の月給であることです。 - デメリット
残業や労働日数が多い場合、深夜まで働かせられても固定の月給であることです。
時給制のメリット・デメリット
派遣社員やアルバイトに多く用いられている賃金の支払い方法が時給制です。「時給〇〇円」と決めて、働いた時間分が給与として支払われます。時間外労働や深夜労働では労働基準法で1.25倍の時給となるように定められています。
- メリット
働いた時間に対する賃金がしっかりと支払われる制度です。8時間を超える残業や深夜労働・休日出勤といったものには1.25倍の時給で働かせることが労働基準法で原則となっています。 - デメリット
労働日数や労働時間によって月給が左右されるため、フルタイムで働くような派遣社員では月ごとの月給にバラつきが出ます。
日給制のメリット・デメリット
日雇いの労働で多い支払い方法です。1日の労働時間に対して関係なく、支払われる給与が決まっています。コンサートなどのイベントスタッフや単発のお仕事に対して日給制を導入する傾向があります。
- メリット
仕事が早く終われば、時間に関係なく固定の日給が支払われます。場合によっては時給より割に合うこともあります。 - デメリット
残業しても支払われる日給が変わりません。ただ、残業を考慮に入れてた賃金になっていることが多いため、通常の得ることができない高額な給料を受け取ることができます。
日給月給制のメリット・デメリット
月給制と謳っている会社のほとんどの会社が日給月給制です。遅刻・欠勤・早退といった労働時間に関わることがあれば、全て減額の対象になります。「ノーワーク・ノーペイの原則」に基づいており、会社が減額しても給与不払いにはなりません。
- メリット
1月、5月、9月、12月など「休日」の多い月も、月給として支給される額が左右されません。会社が休日と定めていれば減額の対象にはなりません。残業や休日出勤に対しても給料が支払われます。 - デメリット
時給制と月給制を組み合わせた形であるため、取り上げて大きなデメリットはありません。
派遣社員と契約社員はどちらの方が稼げる?

実態としての多くは派遣社員は時給制、契約社員は日給月給制を採用しています。「日給月給制」はメリットが多く、デメリットは無いと解説しましたが、実際の運用としては残業や休日出勤に対して給料が支払われていないところが多いです(会社の圧力で社員がサービス出勤している)。
しかし、派遣社員は派遣先の企業から給料を受け取っているわけではなく、派遣会社から給料を受け取っているため「会社の圧力」という意味不明な不可抗力は加わりません。
働いた分がそのまま反映され、かつ高時給であるため、給与形態に対するメリットというよりは、「派遣社員」と「契約社員」の働き方に関してメリット・デメリットを考えていく必要があると思います。